「貯金」をする時代は終わりを告げた??
「貯金できるときに貯金しておきなさい」
誰しもが一度は耳にしたことのある言葉ではないでしょうか。
私も社会人になったとき両親から言われたことを思い出します。
昨今退職後の生活には年金以外に約3000万円が必要だといわれる時代となりました。
なかなか賃金が上がらず、社会保険制度が不安定となっているこの日本において、資産形成に不安を抱える方は少なくありません。私もそのうちの一人です。
はたして貯金をするだけで充分と言えるのでしょうか。少し考えてみましょう。
なぜ、「貯金」なのでしょうか?
貯金といえば、金融機関等へお金を預入れて使わずにためておくことである。という方が多いかと思います。
バブル崩壊前には普通預金金利で3%以上、定期預金金利で5%以上、郵便貯金では10%以上もの金利がついた時代があり、100万円を郵便貯金として一年間預けていた場合、一年後には10万円もお金が増えていることになります。
この高金利の時代が「貯金したほうがいい」という考え方につながっているんですね。
しかしながら、2022年現在の平均預金金利は0.001%となっており、100万円を預け入れていたとしても一年後には10円しかお金が増えていない計算になります。
すぐに使えるお金としては手元に残りますが、全て貯金に回す、というのは資産形成という点ではちょっと効率が悪いような気がします。
では、貯金以外の方法について見ていきましょう。
・保険商品による積立 (返戻のあるタイプ)
→保険による保証を確保しつつ、所得税の計算上、生命保険料控除を受けられます。
・NISA (ドルコスト平均法による長期分散投資)
→2022年現在、一定金額範囲内の利益は所得税の計算上、非課税となっています。
・iDeCo (個人型の確定拠出年金)
→所得税の計算上、掛金の全額が所得控除を受けることができます。
ここでは3つの方法を簡単に挙げました。
それぞれにメリット、デメリットはありますが、これらに共通して言えることは、現在の預金金利以上の利回りで資産を形成できるものが多いうえに、所得税の計算上優遇を受けることができる、という点にあります。
いかがですか? 非常にお得感満載な資産の形成方法ではないでしょうか。
ここまで4つの資産形成方法についてみてまいりました。タイトルではあんなことを書きましたが、決して貯金することがダメということではありません。
大切なことは、数ある資産形成方法の中から自分のプランに合致する方法を考え、選択し、組み合わせていくことにあるのではないかと思います。
時代の変化が恐ろしいほど速いこのご時世、ご自身の資産形成について今一度、考えなおしてみるのもいいかもしれません。
文責:馬場 大地