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2022年2月25日

「会計上の真実」とは??

「真実は常に一つ」

蝶ネクタイをして、しょっちゅう事件に巻き込まれるハイテク眼鏡少年が言いそうな言葉ですが、会計上の「真実」は少しばかり違います。

会社は取引を「真実」に基づいて経理処理をし、株主達に真実な報告をしなければなりません。

会社とは株主が資本(お金)を出し合って形成されているため、株主達に業績を報告する場合、それは真実でなければ意味を持たないからです。

言ってみれば当たり前です。株主達には出資したお金をどのように運用して利益を出したかを知る権利があるのに、虚偽の報告をされてはたまったものではありません。

ではそもそも「会計上の真実」とは一体何でしょうか?

企業会計原則の最高規範として「真実性の原則」というものがあります。

企業会計は原則として企業の財政状態、経営成績に関して真実な報告をしなければなりませんが、この場合の真実とは絶対的ではなく「相対的な真実」であり、やや曖昧さを残しています。

前置きが長くなりましたが、「会計上の真実」とは「記録された事実」及び「会計上の慣習」、そして「個人的判断」の総合的表現であると定義されています。

すなわち、「取引事実」に対して「会計上、公正妥当な処理」を適正に「個人的判断で選択」したものは全て真実になるということになります。

同じ取引であっても、例えば売り上げの認識日、棚卸資産の測定方法や減価償却の方法の選択等により、最終的な利益や税金の額が大きく異なってきます。つまり会社の資金繰りを良くするために「取引事実」を「会計上、公正妥当な処理」から「個人的に判断して選択」して処理をしたものは会計上では全て真実であるため、罰則などは発生しません。

同じ取引内容でも処理方法によって、会社の税金や資金繰り、果ては運営方法まで大きく変わってくるというのは、なかなか興味深い事ではないでしょうか?

この「会計上の真実」から外れた行為は全て経理誤り(ほぼ脱税行為)となるため、安易な「個人的判断」には十分に注意して下さい。

法人設立時はもちろん、今現在の経理処理を今一度、見直してみるのはいかがでしょうか。もしかしたらそこに経営改善のヒントがあるのかもしれません。

実は企業会計原則はさらに6つあります。

どれも突き詰めると非常に興味深いものになります。ご興味のある方は是非とも紐解いてみてはいかがでしょうか?

 

文責:大久保 荘司

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