のぞみだより#11 「のぞみが取り組む金融機関へのアプローチ」
私どもが所属するTKC全国会は昭和46年の創設時から、国民納税義務の適正な実現のため、国に公正な租税制度の整備を求め、自らは正しい決算書を作成できるシステム構築を追求してきました。
そして、「会計で会社を強くする」との運動方針を定め、金融機関に提出する決算書が真正な「信頼性の高い決算書」であることを認知して頂くために、中小企業経営の環境整備をもとめた平成22年の中小企業憲章の閣議決定から今日まで、金融庁・金融機関に働きかけ、その「仕上げ」として、中小企業向け融資ではTKC全国会会員の決算書であれば与信管理不要とする運動を、「モニタリング情報サービス」を通して展開中であります。
(信頼性の高い決算書)
保証協会つきの融資では、取引銀行経由で提出される資料で決済されます。その窓口となる保証協会担当者の手元には過去の融資資料があり、経由してきた金融機関ごとに該当企業の決算書を時系列に並べると、時に残高が一致しない案件があるとのこと。この事実は取引銀行ごとの決算書が存在することを物語ります。我々の事務所では税務当局への申告と同時に金融機関に伝送する「モニタリング情報サービス」を採用し、近々には保証協会にも伝送し、早期の融資実行を実現させる体勢を整えています。
(社会的制度としての会計事務所の役割)
少子高齢化で人材不足の日本社会において、事務の効率化は官民共通の課題であります。生産性の低い業務はAIの利活用を行い、社会の負託に応えなければなりません。近未来には、官の業務はワンストップ行政となり、瞬時に情報が交換されます。民である会計事務所は緩慢な動きは許されません。全ての業務でスピードが求められ、その流れに乗りきれなければ行政処理からスポイルされてしまいます。
(私は信じる)
「TKCモニタリング情報サービス」より「信頼性の高い決算書」を金融機関に提供して、その信頼を得てわが国中小企業金融における税理士の役割を一層強化していくことこそ 幾世代にもわたってお客様と私どもの事務所が成長・発展し続け、そして輝かしい未来に繋がると、私は強く信じています。
税理士法人のぞみ 長野事務所所長 税理士 星野直信