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2019年8月23日

民法大改正

平成30年度の国会において、民法の相続分野について大きな改正が行われました。相続法に関するこれほど大きな改正は昭和55年以来とのことです。今回は、令和元年7月1日から施行されている持ち戻し免除の意思表示推定機能及び遺産分割前の払戻し制度の創設について取り上げます。

1.配偶者保護のための持ち戻し免除の意思表示推定規定が創設されました

相続税法における贈与税の配偶者優遇措置として、婚姻期間が20年以上経過した配偶者へ居住用不動産または居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万+最高2000万円まで控除できる贈与税の配偶者控除の特例があります。実際にこの特例を使って自宅等の贈与を行う例が多く見られます。

このような居住用不動産の贈与であっても、改正前の相続法では、配偶者への特別受益となり、相続時に法定相続分を計算する際には、居住用不動産の相続開始時点の時価を特別受益として相続財産に持ち戻す必要がありました。結果的に、生前に贈与を受けていても、遺産の先渡しを受けたものとして取り扱うため、遺産分割時の配偶者の取得分を増やすことはできませんでした。

配偶者保護の観点から、相続法が見直され、婚姻期間20年以上の配偶者への居住用不動産の贈与について、持戻し免除の意思表示があったと推定される規定が設けられ、原則として遺産の先渡しを受けたものと取り扱う必要がなくなりました。これにより、配偶者はより多くの財産を取得することができるようになりました。

 

2.遺産分割前の払戻し制度が創設されました

改正前は、遺産分割が終了するまでの間は、相続人単独では預貯金債権の払戻しができませんでしたが、7月1日より、相続された預貯金債権について、生活費や葬儀費用の支払い、相続債務の弁済などの資金需要に対応できるよう、遺産分割前でも金融機関から預金の払戻しが受けられる制度が創設されました。

仮払い制度で引き出せる金額の上限は、次のいずれか低い方の金額までとされています。

  • 預貯金口座の残高の3分の1に、請求を行う相続人の法定相続分を乗じた金額
  • 150万円(各金融機関ごと)

この他、遺留分制度の見直しや特別の寄与制度の創設等、相続税法の改正が行われています。今後ますます相続の際にもめるケースが増えてくることが予想されますので、新しい相続法を理解し、早めに対策を行うことをおすすめします。

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