農業経営基盤強化準備金制度が2年延長されました
2018年度税制改正により農業経営基盤強化準備金制度が2年延長されました。
この制度を活用する農業法人にとっては朗報であり、農業に対する優遇措置が今後もまだ続くことを示唆しています。
しかし、そもそもこの制度とは一体何なのか?
農水省のホームページを見ても今一つピンと来ない。
という訳で、今回はこの制度をざっくりと説明したいと思います。
一言で言えばこの制度は「今年納める税金を最低でも5年は待ってもらえる」という内容になります(本当にざっくりですね。)。
「納める税金が同じなら、制度の意味なんてないのでは?」と感じるかもしれません。
しかし今年納める税金をしばらく待ってもらえるということは、それだけ手元にお金が残るという事です。
即ち、事業拡大のための資金が手元に残りビジネスチャンスが広がることを意味します。
冒頭に戻りますが、この制度は何度も廃止の方向で動きました。
しかし、その度に日本の農業保護の観点からか延長が繰り返されてきました。
今回もその流れは変わらなかったという事になります。
ちなみにこの制度は事業拡大と資金繰り改善には非常に有効である反面、その手続きや経理要件等が非常に複雑です。
気を付けないと企業として致命的なリスクも発生し得るため、この制度の活用は慎重かつ入念な事前準備が必要となります。
私の経験では、最低でも半年間くらいは事前準備に時間を取った方が賢明だと思われます。
制度の詳細については紙面の都合上、割愛してしまいましたが、さらに詳しくお聞きしたい方や、
農業経営についてご相談がある方は、どうぞお気軽に当事務所にご連絡下さい。
税理士法人のぞみ 監査部
日本政策金融公庫認定 上級農業経営アドバイザー 大久保 荘司