介護保険料の総報酬割導入されるのか?
本年2月開催の社会保障審議会・介護保険部会において、次期の介護保険制度改正に向けた意見書の取りまとめが行われました。
見直しの焦点になっていた「総報酬割」とは、40歳~64歳が支払う介護保険料について、新たな計算方式を導入するものです。現在、保険料は健康保険組合や共済組合の加入者数に基づいて算出していますが、「総報酬割」は各保険者の総報酬額に応じて介護保険料を負担する仕組みです。
- 全国健康保険協会の国庫負担を健康保険組合に付け替えているだけではないのか?
- 企業間に差異があることは事実だが、看過できないほどの差異なのか?
- 現役世代にとっては受益を伴わない負担増である。
など総報酬割導入に反対する意見が相当数あった。
その一方で、
- 能力に応じた負担は、利用者負担だけでなく保険料にも当てはまるのではないか?
- 平均総報酬額には、大きな違いがあるにもかかわらず、同額の負担をする仕組みは不合理ではないか?
など多くの委員から総報酬割導入に賛同する意見が出され、今後検討されていく予定です。
介護保険料に関して誰が、どのくらいの割合で負担をしていくべきなのかという議論は今後も続いていきそうです。